日本では「ジブリCINEMAコレクション」シリーズのひとつとして発売されています。「ベルヴィル・ランデブー」。フランスのアニメ映画です。
暖かい絵柄と、妙なリアリティ、そしてハイセンスな展開。ほとんどセリフはないのですが、かわいくて切なくておもしろい世界を淡々と、そしてテンポ良く表現しています。特に日本のアニメ作品に比べると、キャラクターデザインやギャグなどにかなりの差があると思います。なので好き嫌いは分かれるかも。
キャラクターデザインに関しては、たまに理解し難い造形のものがあり、特に冒頭のテレビのシーンなどでは多く見受けられます。あれはわかっててやってるのかな・・・。その後に登場する主要キャラクターに関しては、かなりかわいくてなじみやすいはず。鼻が長すぎたりという極端な特徴を有していたりするのはいかにもといった感じではあります。
この作品に限ったことではありませんが、何気なく「汚い」シーンが違和感なく存在していることに日本の作品との差を感じます。日本ではどうも、人間の生物としての醜さや儚さ、汚さみたいなものをある程度隠した作品しか見たことが無いような。美男美女が繰り広げる冒険とか。ウダウダと精神世界を描写することはあっても、微妙なみっともなさはあまりお目にかかれないと思います。お国柄か。バッサバッサと人が死んで血が出てしまうものはたくさんあるのに。
この作品では「ベルヴィルの三つ子」のアパートの描写やカエルを食べるシーン、ツール・ド・フランスでの選手の表情やトレーニングの様子などで、ただ「ブラック」と表現しちゃうのはアレな、背景を感じることができます。
日本で結構エログロとか「どうだ」ってくらい大胆にやってても、あれって、既に大勢が共有しているポルノ文化の切れ端を公共の場にちょっと借りてきただけのようなものなのでは。しらんけど。国が違うというおもしろさがあるにしろ、この映画のほうがいろいろな意味でショッキングでした。
ごめんなさい、おもしろいよ。
Kato Takafumi : 4:52 PM